<Header>
<Author: 杜甫>
<Title: 春歸>
<Format: 格式不明>
<Year: 1964>
<BookName: 唐詩選　上>
<Translator: 斎藤晌>
<style: 現代文無假名>
<style2: 日本現代譯文無假名標注>
<TranslatedTitle: 春歸>
<BookPage: 321-322>
<UsedPage: 2>
<Feature: 1, 4>
<End Header>
<Poem>
苔徑臨江竹，
茅簷覆地花。
別來頻甲子，
倏忽又春華。
倚杖看孤石，
傾壺就淺沙。
遠鷗浮水靜，
輕鷰受風斜。
世路雖多梗，
吾生亦有涯。
此身醒復醉，
乘興即爲家。
<End Poem>
<Translation>
苔むす小道は川にのぞんではえている竹にそうている。茅葺きの家のまわりは地面をおおうていっぱいの花だ。ここにわかれてから思わぬ日數がたってしまった。歸ってきたら、ちょうど春光爛漫の景色になっている。杖によりながら、ひとつ立ってる岩をしげしげと見る。そうかと思うと、また川べりの淺い砂地に腰をおろして、酒壺をかたむけて一杯やりながら、あたりを眺める。遠くに見える鷗はじっと水に浮いて 静かにただよい、身軽の燕は風を受けてななめに、すういと飛ぶ。どうも世渡りの道にはいろいろと行きつまりが多いけれども、どうせ、いつまでも生きられるわけでもないのだ。くよくよしてもはじまらない。この身は酒がなければ さめているし、酒があればうのだ。出たとこ勝負で、氣が向けば、ここを家として住むことにするだけのことさ。
<End Translation>
<Formatted Translation>
苔むす小道は川にのぞんではえている竹にそうている。
茅葺きの家のまわりは地面をおおうていっぱいの花だ。
ここにわかれてから思わぬ日數がたってしまった。
歸ってきたら、ちょうど春光爛漫の景色になっている。
杖によりながら、ひとつ立ってる岩をしげしげと見る。
そうかと思うと、また川べりの淺い砂地に腰をおろして、
酒壺をかたむけて一杯やりながら、あたりを眺める。
遠くに見える鷗はじっと水に浮いて 静かにただよい、
身軽の燕は風を受けてななめに、すういと飛ぶ。
どうも世渡りの道にはいろいろと行きつまりが多いけれども、どうせ、いつまでも生きられるわけでもないのだ。
くよくよしてもはじまらない。
この身は酒がなければ さめているし、酒があればうのだ。
出たとこ勝負で、氣が向けば、ここを家として住むことにするだけのことさ。
<End Formatted Translation>